日めくりVTuber 2018/9/26ー②(【まぼろし座 第三回公演】Virus 後編)

 

今回はネタバレあり。

何のネタバレか? それは、

Virus(直訳:ウイルス)だ!!

まだ見ていない人は早急に見てほしい。見たうえで感想を読んでほしいね。

……見ましたか? なに? 50分は長い? いいえ、長くない長くない。そんな数字は錯覚ですよ。面白いから絶対に。

 

 

では、開始しますよ。見てない人は即刻見てほしい。

 

 

先ず率直な感想を言うと、

 

面白かった!!!

 

そして、考えさせられる!!!

 

バーチャルというものと我々はどう向き合っていくのか、そういった問いかけが多いこと多いこと!! 長々かくのもアレですので、出来るだけ、手短に話します。

 

ストーリー

ちょこちょこ強引で説明不足な部分が多いながらも破綻はない。

盛り上がりどころも抑えているので、作品自体のメリハリが効いています。
演者の演技力に委ねられるシーンが多く、各々が際立つ仕上がりになっています。

 

キャラクターごとの感想

 

タカト:主人公。社会の仕組みなどへの不満を抱えながらも、友人がいたりコミュニケーション能力の高い辺り、現実寄りの青年。夢は見るけど、現実で地に足つけている典型的普通人。彼とあっくん大魔王の出会いは運命ともいうべきマッチ感がある。

出番自体は多いものの、ただの人間である以上出来ることは少ない。それゆえに、バーチャルの持つ異能が際立つ。

 

ミズホ知らない美少年が家宅侵入していても、そこまで恐れないほど現実に嫌気がさしているヒロイン。ウカ様への心酔ぶりが酷くなるごとに、地に足を付けるどころか舞い上がってしまう。夜空に浮かんだのは、現実から離れたという暗示もあったと思われる。

今回バーチャル化したことでこの先どう生きるかを考えることになるのだが、逞しく生きていけることを祈ろう。

 

ウカ様:長い年月の孤独と絶望とで狂気を帯びてしまったウカ様。現実を憎み、「バーチャルが人類の行くべき道」と信じて疑わない、バーチャルという概念の狂信者である。
他者をバーチャルへと変化させる能力で、剥製さん(この作品では信者)を増やしていた。人類のアップデートを物理的にやってしまおうという無理くりさはウカ様ならではでした。

 

あっくん大魔王:バーチャルにおいては技術がそれほどなく、現実は希望にあふれていると信じる自称大魔王だぞ。技術あっても現実に絶望したウカ様とは対照的存在であり、この作品におけるキーマン。皆の力があって今ここにいる。その気持ちを持っているなら、まだまだ魔王様は強くなれる。あと、こんなエフェクト作ってたらそりゃあ動画も出せないわ。

 

ミズホの父:酒癖悪く、ウカ様を殺める等、視聴者から見てヒール要素満載。
…ですが、諫めてくれる妻がいて、職場の人間に慕われ(てなければ崩落現場でのやりとりはない)、職務に忠実でそれなりの地位にある。いわばこのディストピアにおけるカチグミ。

悪い人っぽく書かれていますが、世界から見れば、ウカ様という危険因子を命を賭して食い止めた英雄なんですよね…。私たちから見れば狂ったような言動であっても、この世界においてはこれが普通(ちょっと過激)。

 

 

この作品を私見で深読み

・ウカ様のいた教団

皆がウカ様を崇拝し、ウカ様こそが全てという世界。そして、そこから脱走したケモ耳美少女。この構図ですが、「暴走したVTuberを貴方たちはどうする?」という問いかけにも見れました。

悪いことをしたVTuberがいて、アナタがそのファンだとして。

「諫める、信者として応援する、フォローから外れる」のだいたい三択肢。

私は大体諫めますが。そうでない人は逃げるか、静観するか、応援するか。応援する者は傍から見れば異常であっても、その方のカリスマ次第ではものともしません。

 

・バンパネラ?

調べたら「ポーの一族」という漫画における、吸血鬼の名称。脚本がウカ様で、この作品のあらすじを読むと、名称を拝借しただけとは思えません。仲間を増やすのもそうですので、VR吸血鬼とでも言いましょうか。バーチャル吸血鬼ってかなりいますがね。

 

・残酷な忘れろビーム

誤字キャット様がよく使う、「ヤバい誤字」を視聴者に忘れろと訴えかける掛け声。本作においては必殺技。若干の狂気(鼓舞)をはらんだミズホ父の、信念ともいうべきものを根こそぎ削ぎ落とすほどの脳内負荷ある攻撃方法が恐ろしい。

幸せに最期を迎えられたのかどうかは本人にしかわからない。妄執から解き放たれた絶対値ともいえる感想は、果たして恐怖に見た美なのか、天の魅せた甘いゆめなのか。

いいえ、のら、きゃっとです。

 

・ナンデ魔王様は本の中?

魔王ゼタみたいに、本そのものでないのが救い。そもそもバーチャルなのに何で封印?

要するに、バーチャルという存在に異能が付くのが、人の恐れと言霊がそうさせたのだろうこと。ウカ様は逸話「バンパネラ」を基にした力を得たのであれば、大魔王様は何か?

……こ、「金色のガッシュベル」? いや、それはないですね。魔本から一定距離離れられないなんて謎設定、ガッシュにはなかったですし。

「大魔王というからには何かに封印されている」という逸話なのであれば、

「ピッコロ大魔王」でしょうね。炊飯ジャー!

 

・このウカ様はだれのものなのか?

彼らは、「VTuberとしてのウカ様」ではなく、「Virusとしてのウカ様であります。

ウカ様という美少年の魂である「私」は、既にこの世にいません。彼を形成するのは、電子の海にさまよっていたデータと、恐らく転生したであろう「私の魂」と思われます。

魔王様もそう。のらきゃっと様は、恐らく違いますね。彼女の場合は「プロデューサー」と分離した存在なので、独自の行動理念を持った戦闘用アンドロイドなのです。

 

・タカトとミズホ

上記でも語りましたが、「現実」をどう捉えているのかが対照的な2人です。

多くは、ミズホのように、鬱屈とした気持ちをどうすればいいのか、どこへ逃がせばいいのかわからない人が多いのではないでしょうか?

「どこかへ逃げたい」と願うとき、ウカ様は現れました。ここがそう逃げ場所だと言わんばかりに。だからこそミズホは、ウカ様(VR)にはまりこみ、現実というモノから離れ始め、最終的にはバーチャルになる。

…が、バーチャルになったとしても、生きるべき場所はこの現実というオチが待っていた。
逃げるばかりでは、誰かに振り回されるばかりでは、現実を変えるには至らない。
自分の行動こそが、現実を変える切欠なのです。

タカトはその点、つまらない現実を変えるための行動をします。結果、魔王様を引き寄せ、ミズホを救うという結末に至ります。途中、なりたかったバーチャルの体を疑似的に手にれましたし、完全に良いとこどりです。

 

 

 

語りたいことはまだまだありますが、この辺にしておきましょう。

皆さん、この作品は素晴らしいです。新たなる開拓です。

 

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